121121 初版
MathJaxがあまりにいいので,
調子に乗って書いてみる
SVGファイルはFirefox Chrome Operaなどでご覧ください
数学的活動の一場面
~整数の性質において~
http://goo.gl/MFRFj
整数\(a\), \(b\)とその最小公倍数\(l\)と最大公約数\(g\)における関係式,
\(ab=lg\)という予想が立ちます。
次の定理を使います。
公倍数は最小公倍数の倍数である。
日本語は逆の命題の区別が表現しにくいのでしょう。
最小公倍数の倍数は明らかに公倍数ですが,
この命題はその逆を述べています。
公倍数はどれも最小公倍数の倍数かと問われると,明らかではない気がします。
実際
\(m\)を公倍数(\(m > l\))として,\(l\)で割ると,
\(r=m-lq\) \(0\leqq r < l\)となる\(q\), \(r\)が存在するが,
\(r\)も公倍数となる。
\(l\)は公倍数の中で最小だから,\(r=0\)
つまり,公倍数は最小公倍数の倍数である。
\(ab\)は明らかに公倍数ですが,最小でないとします。
そのとき最小公倍数\(l\)は
\(l=ab^\prime\) \(1 \leqq b^\prime < b\)と書けるはず。
\(ab\)は\(l\)の倍数なので,
\(ab=lk=ab^\prime k\) すなわち \(b=b^\prime k\)で\(k\)は\(b\)の約数。
同様に\(k\)は\(a\)の約数でもあり,\(a\), \(b\)の公約数である。
\(l\)の最小性により,逆に\(k\)は公約数の中で最大である。