150409 初版 150717 更新
高校で数学を学ぶ
- 問題を解決する姿勢を学ぶ
- 問題を解決する方法を身につける
- 問題を解決する能力を高める
問題を解決する
問題は,条件設定と要求(リクエスト)で構成されている。
(証明問題の,仮定と結論に相当する。)
問題解決の要件
- 設定と要求を読み解く力 (どこが,何が問題なのか)
- 構造を見抜く分析力 (解決の糸口は)
- 知識,マニュアル (先人の知恵を身につけ,使う)
- 遂行する力 正確にやり抜く力(飛躍・矛盾のない論理,正確な計算)
- 経験,類推 (似たようなことはなかったか)
- 表現力,記述力 (人にわかりやすく説明する)
問題の種類
① 理解するために解く問題
教科書のほとんどの練習問題
② マニュアルを身につけるために解く問題
特に例題の練習問題
③ 問題解決能力が身についたかを試す問題
複雑,未知の問題
大学入試問題は ③ に相当する。
1,2年生でも初級レベルは解いたほうがよい。
定期考査対策には ②, ③ くらい。
考査直前だけではなく少しずつやるのが望ましい。
テスト直前になって ① をやっていたのでは,話にならない。
① をおろそかにすると,問題文すら読めないレベル。
テスト直前だけ数学を勉強したのでは,
ダメスパイラルに陥る理由。
予習
① 教科書にどんなことが書いてあるか
② 練習問題を解く
③ 節末問題を解く
④ 章末問題を解く
どのレベルまでできるか。
復習
傍用問題集
① A 問題を解く 定義や基本性質を理解しているか
② B 問題を解く マニュアルが身についているか
③ 発展問題を解く 応用力があるか
どのレベルまでできるか。
同じ問題を繰り返すより,少しずつ違う問題を数こなす。
演習
経験値をあげる。
問題解決能力を身につける。
果てしない。
全部解こうと思わない。解ける問題を増やそうと思う。
焦らず,弛まず。
毎日の授業の流れ
① 朝,副級長がクラスボックスに入っている問題プリントを教室に持っていく。
② SHR前に,数学係または副級長が配布する。
③ 数学の授業の開始チャイムが鳴ったら,解き始める。(10分間ほど)
私は,プロジェクタの準備をしたり,添削したプリントを返却したりしている。
④ その日のプリントを回収する。
添削して次回返却。
⑤ プロジェクタを使った授業
プロジェクタを使った授業
スクリーンには
教科書,問題集,参考書,私のサイト などが投影される。
黒板には
- 重要ポイント
- 論理や計算の補足
- リアルタイムに思考の過程
を書いていく。
成績が伸びた生徒のノート
練習問題を自分で解いて,しっかりと記述してあった。
メモのように書かれていた黒板の記述や口頭での補足を
しっかりとまとめてあった。
例題では,鍵になる式や考えをマークしたり,
補足を教科書に書き込んだりしていた。
ただ,黒板を写していた生徒は全く学力がつかない。
ただ写せばよいような板書を期待しているような生徒は論外。
理想とする授業
生徒は教科書の練習問題をあらかじめ解答している。
教科書の要点を説明して,練習問題の答え合わせ。
教科書にない複雑で高度な問題解決の過程を一緒に考える。