1年生にはSSHの授業として,1学期中間考査以降に理数特別実験の時間をとっています。
物理,化学,生物,地学,数学について2時間ずつとっています。
数学分野については,1学年2学期に,
ある同じ問題についていろいろな解決のアプローチを考えます。
直角三角形の内部に2つの円を入れる
問題について取り組みます。
理数科,普通科を問わず取り組ませます。
課題研究基礎は,特別実験を踏まえて,5分野のどれをやりたいか希望をとり,
数学を選択したものでグループを組み,
同じ
問題についてさらにいろいろなアプローチを考えさせます。
発表準備,発表を含めて10時間ほどです。
新しい解法が出てくることを期待しているのではなく,
もちろんそれができればすばらしいことですが,
教科書で学んだ知識を整理し,
応用する,発表することを目標にしています。
理数科については,発表を英語で行うことを推奨しています。
2年理数科については,理科と同等にテーマを定めてそれについて研究します。
テーマ設定がまず難しいところですが,
私としては,
- 身近な話題の数理化,モデル化
- 数学史を踏まえて問題解決の足跡を辿るとともに,定理,問題の再発見と解決
というのがテーマとして相応しいと考えています。
新発見,新証明ができればそれに越したことはありません。
しかし,それを前提にして取り組むのは,必ずしも高校生にふさわしいとは思いません。
問題を解決する姿勢を学ばせることに意味があるのだと考えています。
ただの調べ学習では不十分だと思います。
ですが,数学史 言い換えれば問題解決の足跡を辿り,
問題からどんな数学の理論が生まれたのか,
自分たちの言葉で説明できるようになることは,意味のあることだと思います。
(高木貞治先生の
言葉)
その中で,ほんの些細な問題でも自分たちで見つけて,
自分たちで解決できたら素晴らしいことだと思います。