じゃんけんと重複組合せ 220510
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5人でじゃんけんを1回します。
勝者数 |
確率 |
1人だけ |
\(\frac{5}{81}\) |
2人だけ |
\(\frac{10}{81}\) |
3人だけ |
\(\frac{10}{81}\) |
4人だけ |
\(\frac{5}{81}\) |
0人(あいこ) |
\(\frac{17}{27}\) |
5人でじゃんけんを1回したとき、
出した手は、
(a + b + c)5 を展開したときの項と同じです。… ①
手を a, b, c として、
a は b に勝つ、
b は c に勝つ、
c は a に勝つとします。
5人の手が a が 2人、b が 2人、c が 1人だったとき、
a2b2c と表すことにします。
このような対応を考えると ① になります。
(a + b + c)
5 を展開したときの項を挙げます。
項
|
係数
|
a5,
b5,
c5
|
1
|
ab4,
bc4,
ca4
|
5
|
a2b3,
b2c3,
c2a3
|
10
|
a3b2,
b3c2,
c3a2
|
10
|
a4b,
b4c,
c4a
|
5
|
a3bc,
ab3c,
abc3
|
20
|
a2b2c,
a2bc2,
ab2c2
|
30
|
項は 21 あり、同次(homogeneous)式です。
係数の和は 35 です。
項数の 21 は 異なる3種類から合わせて5個とる重複組合せ
3H5 です。
重複組合せを H で書くのは、この homogeneous が由来です。
手の種類の数に注目して、
n 人でじゃんけんを 1回 したとき、 勝負がつく確率を n の式で表してみましょう。
勝負がつくのは手が2種類のときです。
その場合の数は、
3(nC1 +
nC2 +
nC3 +
……
+ nCn-2
+ nCn-1) で、
この和は 3(2n - 2) です。
勝負がつく確率は
\(\dfrac{2^n-2}{3^{n-1}}\) であることが分かります。