高校では,関数の値の変化を可視化したものということができるが, グラフは数学としては,点の集合である。
関数 y=f(x) があったときに,
グラフの定義は,点の集合で,
\(\{(x,f(x))| x\in D\}\) である。
ここで, D は関数 f(x) の定義域である。
同じく,関数の値の変化を可視化したものに表がある。
関数の可視化というと,よくポテトマスといわれる集合から集合への写像の図があるが,
関数概念を
見せるために一番いいのは表だと思っている。
表とグラフを比べると,表の欠点は,
いまは,不等式は高校で本格的に取り扱われるが,
不等式は,解析的なものであると思っている。
この頁には,不等式を満たす x の存在範囲について(すなわち不等式の解法)の話題について,
例を交えながら書いていこうと思う。
1次不等式はかなり代数的に処理するしている,
2次不等式もそうであるが,
\(x^2>4\) を満たす x の範囲がプラスマイナス2より大きいなどいう,
おぞましい解答は高校の数学教員であればよく見る
有名なGoToである。
この誤答は相当手ごわい。
方程式と同様に形式的に処理しようとして起こる誤りである。
この頁は,純粋には数学ではないのかもしれないが,
あるものを満たす x の範囲を求める行為は,
数学を使う考えとしては,もっとも基本的なものであるから,
ここに書いておきたい。
高校2年,3年と繰り返しこの考えを使って,
この考え方を深めていくが,1年の早いうちでもやるべきなのだと思う。
グラフを使うのが一番よいのだが,
前述のようにグラフはお高いことがある。
以下,不等式をいくつか解いていくが,
表を補助的に使って,
不等式とグラフ,方程式の関係をみていこう。