実数が数直線上の点で表されるのだから,
考察する方向が2つある。
小学校では,
分数には,仮分数表示と帯分数表示があると学習するようである。
中学校で,平方根にも同じような表し方があるが,
同じような考えの部分と,
本質的に異なる考えの部分がある。
\(\sqrt{12}=2\sqrt{3}\), \(\sqrt[3]{24}=2\sqrt[3]{3}\)
数直線において,整数はまばらに(離散的に)存在している。
整数でない実数αを数直線上においたとき,すぐ左にある整数とすぐ右にある整数が存在する。
α のすぐ左にある(α が整数のときはそれ自身)整数を,
αの整数部分という。
式でいうと,αに対してn ≦ α < n+1 なる整数 n である。
すぐ左にある整数を n とすれば,すぐ右にある整数が n+1 である。
\(a=\dfrac{17}{7}\) を帯分数で表すと,
\(2+\dfrac{3}{7}\) である。
a の 小数部分は \(\dfrac{3}{7}\) である。
0.42857… くらいであるが,正確に書くにはコツがいる。
小数部分は,はしたの考えである。
数学においては,かなりプリミティブな思想ではないかと思っている。
小学校では,この帯分数の場面と,それより前,
長さを計る際の 12cm と 13cm の間で mm の考えを導入する際にでてくる。
まさに,学びなおしなのである。
数直線上にあるはずなので,打点する。
A が \(\dfrac{17}{7}\) である。
a の
小数部分は,
a の整数部分 2 と a との距離である。
\(b=2\sqrt{3}-1\) の整数部分と小数部分を求めてみよう。
数直線上にあるはずなので,打点する。
B が \(2\sqrt{3}-1\) である。
b の 整数部分は 2 である。
いろいろな方法があるが,次の説明は一例。
\(2\sqrt{3}=\sqrt{12}\)
\(\sqrt{9} < \sqrt{12} < \sqrt{16}\) より,
\(3 < \sqrt{12} < 4\)
したがって, \(2 < 2\sqrt{3}-1 < 3\)
b の
小数部分は,
b の整数部分 2 と b との距離である。
したがって,小数部分は \(2\sqrt{3}-3\) である。
0.4641… では いくらやっても正しい値ではない。
無理数なのだから。