161103 初版 161103 更新
自然数の列に第n 群に 3n - 2 (個)の数が属するように,区切りを入れます。
第n 群の最後の数を an と書くことにします。
1 | 2, 3, 4, 5 | 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12 | 13, ……
a
n を n の式で表してみましょう。
このような問題は,よく群数列の問題と呼ばれます。
通常,数列は左から右へ(上から下へ)一列に数が並んでいるイメージです。
群数列は平面に数を配列しているイメージをもつとよいでしょう。
つまり,
群 | 項 |
1 | 1 |
2 | 2 3 4 5 |
3 | 6 7 8 9 10 11 12 |
4 | 13 14 15 16 …… 21 22 |
数列の問題では,数がある規則で並んでいますが,
その規則が実感できているか,設定以外にもう少しやっているとよいでしょう。
群数列は数を縦横に配列しているのです。
群ごとに一行で並んでいるとみるのです。
そして,段をなしています。
2次元のインデックスをもつことになります。
群数列の問題では,群の 長さ に大きな意味があります。
n ≧ 2 のとき,
an - an-1 = 3n - 2 ① が成り立ちます。
{an}: 1, 5, 12, 22, …… ②
から階差数列を考えているのではありません。
数の並び ② が与えられていて,
第n項を求めよという問題とは少し異なります。
a5 は 35 ですが,
35 と推測するか,
35 となる理由があるかによって問題の性質が異なります。
この場合,35 となるのは理由があります。
それは,第5群の長さが13 と規定されているからです。
関係式(漸化式)① は第n 群の長さが 3n - 2 だから
成り立つ式です。
①から
vanishing 法 第2 を使って,
\(\displaystyle{a_n=\sum_{k=1}^{n}(3k-2)}\)
\(a_n=\dfrac{n(3n-1)}{2}\)
600は第何群の小さいほうから何番目でしょうか。
第n 群に属するとすると,
n は
\(\dfrac{n(3n-1)}{2}\leqq 600\) を満たす最大の整数です。
大体20 ではないかと見当をつけます。
n |
1 |
2 |
3 |
… |
19 |
20 |
an |
1 |
5 |
12 |
… |
532 |
590 |
したがって,600 は第21 群の小さいほうから10 番目の数です。
第n 群に属する数の和はいくらでしょうか。
\(\dfrac{(n-1)(3n-4)}{2}+1\) から \(\dfrac{n(3n-1)}{2}\) までの
3n - 2 個の自然数の和ですから,
\(\dfrac{(3n-2)(3n^2-4n+3)}{2}\)