180509 初版 180509 更新
集合 A の要素の個数を n(A) と書くことにします。
あるクラスの生徒の集合を U とします。
そのクラスの生徒の人数が 40人ということは,
n(U) = 40 と表すことができます。
そのうち,通学に自転車を利用している生徒の集合を A とします。
いま,n(A) = 22 とします。
そのクラスのうち,通学に電車を利用している生徒の集合を B とします。
いま,n(B) = 12 とします。
集合 A ∩ B は,自転車も電車も利用している生徒です。
いま,n(A ∩ B) = 5 … ① とします。
ここまでが設定です。
集合 \(\overline{A}\) は,自転車を利用していない生徒です。
\(n(\overline{A})=18\) です。
これは,減法 の意味の一つ(残余)です。
クラス全体のうち電車を利用している生徒の割合は,
\(\dfrac{3}{10}\) です。
集合 A ∩ B は,自転車を利用している生徒の中で,
電車も利用している生徒とみることができます。
自転車を利用している生徒のうちで,電車を利用している生徒の割合は,
\(\dfrac{5}{22}\) です。
条件付き確率 でもう一度考察します。
これは,除法 の意味の一つ(割合)です。
集合 \(\overline{A}∩ B\) は,電車を利用しているが,
自転車は利用していない生徒です。
\(n(\overline{A}∩ B)=7\) です。
これも,減法 の意味の一つ(残余)です。
集合 \(A ∪ B\) は,自転車を利用しているか または
電車を利用している 生徒です。
\(n(A ∪ B)=29\) です。
\(n(A ∪ B) = n(A)+n(\overline{A}∩ B)\)
\(n(A ∪ B) = n(A∩ \overline{B})+n(B)\)
\(n(A ∪ B) = n(A)+n(B)-n(A∩ B)\)
が成り立ちます。
これは,加法 の意味の一つ(合併, 寄せ算)です。
集合 \(\overline{A} ∩ \overline{B}\) は,
自転車も電車も利用していない生徒です。
ド・モルガンの法則により
\(\overline{A} ∩ \overline{B}=\overline{A∪ B}\) ですから,
自転車も電車も利用していない生徒は 11人です。