ベクトルによる交点の表現

170903 初版 170903 更新
P が 2つの直線AD, BC の 交点であることを ベクトルを用いて表現してみましょう。
結論を先にいえば,
(P のpvec) = (1 - s)・(A のpvec) + s・(D のpvec) なる s がある … ①
かつ
(P のpvec) = (1 - t)・(B のpvec) + t・(C のpvec) なる t がある … ②
となります。
① における s の意味が大切になる場面があります。
3点 A, D, P が同一直線上にある条件は, \(\overrightarrow{\rm AP}=s\overrightarrow{\rm AD}\) なる s があること でした。
この式を,始点変更公式を用いて 位置ベクトルで書いたものが ① です。
P は 線分AD を s : (1 - s) に 分ける点 であるともいえます。
図におけるイメージとともに,このような表現は同一であることも大切です。
数学ができる人は, 状態の解釈,読み取りができて,たくさんの言い換えができる人のようです。
①は,
\(\overrightarrow{\rm OP}= (1-s)\overrightarrow{\rm OA}+ s\overrightarrow{\rm OD}\) と書かれていることがあります。 O からの位置ベクトルを考えているということです。
位置ベクトルには基準点があるという見方は大切で,
P が 2つの直線BD, CE の 交点であることを,
\(\overrightarrow{\rm AP}= (1-s)\overrightarrow{\rm AB}+ s\overrightarrow{\rm AD}\) なる s がある
かつ
\(\overrightarrow{\rm AP}= (1-t)\overrightarrow{\rm AC}+ t\overrightarrow{\rm AE}\) なる t がある
と表していることがあります。