三角関数の性質B

170703 初版 170809 更新
 原点Oをとして,第1象限に点 P(a, b) をとります。
また,点 A(1, 0), B(0, 1) とします。
直線 y = x に関して点P と対称な点を Q とすると,
Qの座標は (b, a)です。
また,角POA を θ とすると, 角QOA の大きさは \(\dfrac{\pi}{2}-\theta\) となります。
三角関数の定義により,
\(\sin\left(\dfrac{\pi}{2}-\theta\right)= \cos\theta\),  \(\cos\left(\dfrac{\pi}{2}-\theta\right)= \sin\theta\),  \(\tan\left(\dfrac{\pi}{2}-\theta\right)= \dfrac{1}{\tan\theta}\) が成り立ちます。
これは,θ が鋭角でなくても成立します。
y軸 に関して点P と対称な点を Q とすると,
Qの座標は (-a, b)です。
また,角POA を θ とすると, 角QOA の大きさは \(\pi-\theta\) となります。
三角関数の定義により,
\(\sin\left(\pi-\theta\right)= \sin\theta\),  \(\cos\left(\pi-\theta\right)= -\cos\theta\),  \(\tan\left(\pi-\theta\right)= -\tan\theta\) が成り立ちます。
これは,θ が鋭角でなくても成立します。
x軸 に関して点P と対称な点を Q とすると,
Qの座標は (a, -b)です。
また,角POA を θ とすると, 角QOA の大きさは \(-\theta\) となります。
三角関数の定義により,
\(\sin\left(-\theta\right)= -\sin\theta\),  \(\cos\left(-\theta\right)= \cos\theta\),  \(\tan\left(-\theta\right)= -\tan\theta\) が成り立ちます。
これは,θ が鋭角でなくても成立します。
原点に関して点P と対称な点を Q とすると,
Qの座標は (-a, -b)です。
また,角POA を θ とすると, 角QOA の大きさは \(\theta+\pi\) となります。
三角関数の定義により,
\(\sin\left(\theta+\pi\right)= -\sin\theta\),  \(\cos\left(\theta+\pi\right)= -\cos\theta\),  \(\tan\left(\theta+\pi\right)= \tan\theta\) が成り立ちます。
これは,θ が鋭角でなくても成立します。
原点を中心に,点P を反時計回り90度回転させた点を Q とすると,
Qの座標は (-b, a)です。
また,角POA を θ とすると, 角QOA の大きさは \(\theta+\dfrac{\pi}{2}\) となります。
三角関数の定義により,
\(\sin\left(\theta+\dfrac{\pi}{2}\right)= \cos\theta\),  \(\cos\left(\theta+\dfrac{\pi}{2}\right)= -\sin\theta\),  \(\tan\left(\theta+\dfrac{\pi}{2}\right)= -\dfrac{1}{\tan\theta}\) が成り立ちます。
これは,θ が鋭角でなくても成立します。