http://goo.gl/MFRFj 130112 初版
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機械的な計算方法は
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公倍数と公約数
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図1
図2
図3
ひとつめの図は,横に○が26個並んでいて,
左上から30個ごとに●と塗りつぶされている。
ふたつめの図は,横に○が30個並んでいて,
左上から26個ごとに●と塗りつぶされている。
みっつめの図は,横に○が26個並んでいて,
左上から4個ごとに●と塗りつぶされている。
n |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
30n (mod 26) |
4 |
8 |
12 |
16 |
20 |
24 |
2 |
6 |
10 |
14 |
18 |
22 |
0 |
4n (mod 26) |
4 |
8 |
12 |
16 |
20 |
24 |
2 |
6 |
10 |
14 |
18 |
22 |
0 |
いつものように数学を構成してみる。
繰り返しがテーマである。
逐次的に数列を生成しているイメージも大切である。
整数a, b, cにおいて,
c = am = bn なる整数 m, n があるとき,
c は a と b の公倍数であるという。
a と b の公倍数のうち,最小正なる数を最小公倍数という。
整数a, b, cにおいて,
cm = a かつ cn = bなる整数 m, n があるとき,
c は a と b の公約数であるという。
a と b の公約数のうち,最大なる数を最大公約数という。
整数 a , b とその最小公倍数 l と最大公約数 g における関係式 ab=lg が成り立つ。
この3つの図をみて感じるものがあるだろうか。
右端が●と塗りつぶされるのは公倍数である。
30 と 26 の最小公倍数は 30 × 26 ではなくて,
30 × 13 = 26 × 15 である。
(図1では15行目の右端が,13個めの●,
図2では13行目の右端が,15個めの●)
30 と 26 の最大公約数は 2 である。
表のように,30n と 4n は 26 を法として等しい。
図1と図3を比べると○が少なくなっているが,
●の配置は変わっていない。
4 と 26 の最小公倍数は 4 × 26 ではなくて,4 × 13 である。
(図3では2行目の右端が,13個めの●)
4 と 26 の最大公約数は 2 である。
倍数と約数が本来表裏一体であるように,
公倍数と公約数も切り離すことは意味がない。
それが関係式 ab=lg である。
この図は公倍数を求めているようでいて,公約数を求めている。
30と26の最小公倍数は 30× 26 ÷ 2である。
4と26の最小公倍数は 4× 26 ÷ 2である。
最小公倍数は等しくはないが,最大公約数は等しい。
a と b の最大公約数と,
b と a-bq の最大公約数は,等しいようである。
実際, d を a と b の最大公約数とすると,
a = a′d, b = b′d, a′と b′は互いに素 であるが,
a-bq = d(a′- b′q) より,d は b と a-bq の公約数である。
a′とb′は互いに素であるから,
a′- b′q と b′も互いに素である。
したがって,d は公約数の中で最大である。
おまけ
ユークリッドの互除法
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