2次関数 その3

180807 初版 180807 更新
 2次関数 \(f(x)=x^2-2x-3\) の値の変化について考えてみよう。
グラフ y = f(x) は 下に凸の放物線で, 軸の方程式は x = 1 です。
x ≦ 1 で単調に減少,x ≧ 1 で単調に増加します。
x = 1 で増減が切り替わります。x = 1 で極値をとるといいます。
定義域をすべての実数とするとき,
x = 1 で 最小となり,最大値はありません。
ある閉区間について,とりうる値の変化をみてみましょう。
閉区間 a ≦ x ≦ b について,
1 < a のとき,この区間では単調に増加するので, x = a で最小となります。
閉区間 a ≦ x ≦ b について,
この区間に x = 1 を含んでいれば, x = 1 で最小となります。
閉区間 a ≦ x ≦ b について,
b < 1 のとき,この区間では単調に減少するので, x = b で最小となります。
閉区間 a ≦ x ≦ b について,
最大値は x = a または x = b のどちらかでとるのですが,
放物線は,軸に関して対称なので,
\(\dfrac{a+b}{2}=1\) ならば f(a) = f(b) が成り立ちます。 つまり,x = a と x = b で最大となります。
\(\dfrac{a+b}{2}<1\) ならば f(a) > f(b) つまり,x = a で最大となります。
\(\dfrac{a+b}{2}>1\) ならば f(a) < f(b) つまり,x = b で最大となります。
このことを式を用いて説明してみます。
\(f(b)-f(a)\)
\(=(b-p)^2-(a-p)^2\)
\(=(a+b-2p)(b-a)\)
\(=2\left(\dfrac{a+b}{2}-p\right)(b-a)\)
いま,p = 1, b > a ですから,上のことが言えました。
つづく