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いわゆる三角不等式というと,
などがある。
ここでは,基本型を扱う。
三角関数の不等式,すなわち,角の大きさの範囲を答えさせる問題では,
0° から 180° で答えなさいとか,
0 から 2π で答えなさいとかいわれるが,
1周期の中でどうなっているかということをとらえていれば,
あとは,頭の使い方の訓練である。
以下,適当な1周期の中での答えを書いていく。
tan θ > 0 となるのは 0 < θ < π2
tan θ < 0 となるのは −π2 < θ < 0
tan θ > 1√3 となるのは π6 < θ < π2
tan θ < 1√3 となるのは −π2 < θ < π6
1周期の中の 連続する区間で考えるのがよい気がしている。
1周期をどこかで2つに分割している感覚。
tan の不等式が,一番あっさりしている。
漸近線の間では単調増加だから
tan θ > 1 となるのは π4 < θ < π2
tan θ < 1 となるのは −π2 < θ < π4
tan θ > √3 となるのは π3 < θ < π2
tan θ < √3 となるのは −π2 < θ < π3
tan θ > −1√3 となるのは −π6 < θ < π2
tan θ < −1√3 となるのは −π2 < θ < −π6
tan θ > -1 となるのは −π4 < θ < π2
tan θ < -1 となるのは −π2 < θ < −π4
tan θ > −√3 となるのは −π3 < θ < π2
tan θ < −√3 となるのは −π2 < θ < −π3
グラフでも円でもいいが,イメージを式で表せることが第一。
いたずらに区間を分割しないほうがいいと思う。
大切なのは,周期の分だけスライドできるかである。