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いわゆる三角不等式というと,
などがある。
ここでは,基本型を扱う。
高校2年生の数学の内容は,高度である。
これはこうやって解くのだという,解法解説的な指導法ではなく,
やはり数学的な背景をしっかり説明する必要がでてきて,
その指導法はまだまだ途上だなと感じている。
三角関数の不等式,すなわち,角の大きさの範囲を答えさせる問題では,
0° から 180° で答えなさいとか,
0 から 2π で答えなさいとかいわれるが,
1周期の中でどうなっているかということをとらえていれば,
あとは,頭の使い方の訓練である。
以下,適当な1周期の中での答えを書いていく。
sin θ > 0 となるのは 0 < θ < π
sin θ < 0 となるのは -π < θ < 0
sin θ > 12 となるのは π6 < θ < 56π
sin θ < 12 となるのは −76π < θ < π6
1周期の中の 連続する区間で考えるのがよい気がしている。
1周期をどこかで2つに分割している感覚。
sin θ > √22 となるのは π4 < θ < 34π
sin θ < √22 となるのは −54π < θ < π4
sin θ > √32 となるのは π3 < θ < 23π
sin θ < √32 となるのは −43π < θ < π3
sin θ > −12 となるのは −π6 < θ < 76π
sin θ < −12 となるのは −56π < θ < −π6
sin θ > −√22 となるのは −π4 < θ < 54π
sin θ < −√22 となるのは −34π < θ < −π4
sin θ > −√32 となるのは −π3 < θ < 43π
sin θ < −√32 となるのは −23π < θ < −π3
グラフでも円でもいいが,イメージを式で表せることが第一。
いたずらに区間を分割しないほうがいいと思う。
大切なのは,周期の分だけスライドできるかである。