グラフの平行移動の理論を構築していく。
\(f(x)=3(x+1)^2\)とする。
\(g(x)=3(x-2)^2+1\)とする。
表をかいてみる。
\(x\) |
… |
\(-3\) |
\(-2\) |
\(-1\) |
\(0\) |
\(1\) |
\(2\) |
\(3\) |
\(4\) |
… |
\(f(x)\) |
… |
\(12\) |
\(3\) |
\(0\) |
\(3\) |
\(12\) |
\(27\) |
\(48\) |
\(75\) |
… |
\(g(x)\) |
… |
\(76\) |
\(49\) |
\(28\) |
\(13\) |
\(4\) |
\(1\) |
\(4\) |
\(13\) |
… |
グラフ
グラフ1が\(y=f(x)\),
グラフ2が\(y=g(x)\)である。
表から分かるように,
グラフ1上の点\((-3,12)\)
→
グラフ2上の点\((0,13)\)
グラフ1上の点\((-2,3)\)
→
グラフ2上の点\((1,4)\)
グラフ1上の点\((-1,0)\)
→
グラフ2上の点\((2,1)\)
グラフ1上の点\((0,3)\)
→
グラフ2上の点\((3,4)\)
一般に,
グラフ1上の点\((a,b)\)
→
グラフ2上の点\((a+3,b+1)\)
実際,
\(b=f(a)=3(a+1)^2\)であり,
一方\(g(a+3)=3(a+1)^2+1=b+1\)である。
したがって,\((a,b)\)をグラフ1上の点とするならば,
\((a+3,b+1)\)はグラフ2上の点である。
曲線を,\(x\)軸方向\(p\), \(y\)軸方向\(q\)だけ
平行移動するとは,
曲線上の任意の点を\(x\)軸方向\(p\), \(y\)軸方向\(q\)だけ
平行移動することである。
この例では
グラフ2は
グラフ1を,
\(x\)軸方向\(+3\), \(y\)軸方向\(+1\)だけ
平行移動したものといえる。
曲線\(y=f(x)\)を,\(x\)軸方向\(p\), \(y\)軸方向\(q\)だけ
平行移動すると
曲線\(y-q=f(x-p)\)となる。
これは曲線\(y=f(x)\)上の各点を,\(x\)軸方向\(p\), \(y\)軸方向\(q\)だけ
平行移動すると
曲線\(y-q=f(x-p)\)の上にあり,
逆に,
\(y-q=f(x-p)\)の上の各点は平行移動前は
\(y=f(x)\)上にあったということ。
式の取り扱いとしては,
\(x\)を\(x-p\)に,
\(y\)を\(y-q\)に書き換える
例をひとつ
放物線\(y=x^2+x\)を
\(x\)軸方向\(-1\), \(y\)軸方向\(+2\)だけ
平行移動すると
\(y-2=(x+1)^2+(x+1)\)
すなわち,放物線\(y=x^2+3x+4\)となる。
グラフ
マウスをクリックした場所に,頂点を移動することができる。