分類することつづき
100から200までの 101個
(取り除く)の自然数のうち,
4の
倍数は 26個 ある。
なぜなら,
この自然数の集合のうち最小の4の倍数は,
4 × 25である。(100を4で
割ると商が25だから)
この自然数の集合のうち最大の4の倍数は,
4 × 50である。(200を4で
割ると商が50だから)
50 − 24
(取り除く)で 26個ある。
100から200までの 101個 (取り除く)の自然数のうち,
6の倍数は 17個 ある。
なぜなら,
この自然数の集合のうち最小の6の倍数は,
6 × 17である。(100を6で割ると 100=6×16+4)
この自然数の集合のうち最大の6の倍数は,
6 × 33である。(200を6で割ると 200=6×33+2)
33 − 16 (取り除く)で 17個ある。
100から200までの 101個
(取り除く)の自然数のうち,
12の倍数は 8個 ある。
(8個くらいなら挙げてしまおうか。
108, 120, 132, 144, 156, 168, 180, 192の8個)
したがって,
分類すると
4でも6でも割り切れる数は,
(4の倍数かつ6の倍数
公倍数)は8個,
4か6の少なくともどちらかで割り切れる数は,
(4の倍数または6の倍数)
26 + 17 − 8
(寄せる)で 35個ある。
4の倍数だけど6で割り切れない数は,
26 − 8
(取り除く)で 18個ある。
4でも6でも割り切れない数は,
(4の倍数でないまたは6の倍数でない)
101 − 35
(取り除く)で 66個ある。
この問題は,100から200までの整数を,4で割り切れるか,6で割り切れるかを
かぎに分類している。
他の教科の分類と違って,数学の場合は根拠が明確で,絶対である。
だから理論化のモデル足りうるのである。
分類には,表が便利である。
U |
B |
\(\overline{\rm B}\) |
横計 |
A |
\(n\left({\rm A}\cap{\rm B}\right)\) |
\(n\left({\rm A}\cap\overline{\rm B}\right)\) |
n(A) |
\(\overline{\rm A}\) |
\(n\left(\overline{\rm A}\cap{\rm B}\right)\) |
\(n\left(\overline{\rm A}\cap\overline{\rm B}\right)\) |
\(n\left(\overline{\rm A}\right)\) |
縦計 |
\(n\left({\rm B}\right)\) |
\(n\left(\overline{\rm B}\right)\) |
n(U) |
記号は
集合の頁を参考に。
希にこの表が理解できない人がいて悲しい。
ものごとを整理することは表の利点だが,算数でももっと取り入れるべきだろうし,
図と並ぶ大切な表現手段である。
様々な条件は and, or, not あたりで説明できるらしい。
4の倍数の集合をA, 6の倍数の集合をBとすると,
4でも6でも割り切れる数は \({\rm A}\cap{\rm B}\) である。
少なくとも4か6で割り切れる数は \({\rm A}\cup{\rm B}\) である。
4でも6でも割り切れない数は \(\overline{{\rm A}\cup{\rm B}}\) である。
4で割り切れないか,6で割り切れない数は \(\overline{{\rm A}\cap{\rm B}}\) である。
4の倍数であるが6で割り切れない数は \({\rm A}\cap\overline{\rm B}\) である。
ド・モルガンの法則
\(\overline{{\rm A}\cap{\rm B}}=\overline{\rm A}\cup\overline{\rm B}\)
\(\overline{{\rm A}\cup{\rm B}}=\overline{\rm A}\cap\overline{\rm B}\)
\(\overline{\overline{\rm A}\cup{\rm B}}={\rm A}\cap\overline{\rm B}\)
\(\overline{{\rm A}\cap\overline{\rm B}}=\overline{\rm A}\cup{\rm B}\)
100から200までの自然数の集合を U ,
4の倍数の集合を A , 6の倍数の集合を B とすると,
U |
B |
\(\overline{\rm B}\) |
横計 |
A |
8 |
|
26 |
\(\overline{\rm A}\) |
|
|
|
縦計 |
17 |
|
101 |
これらの
セルを数えれば,のこりは,引き算で求めることができる。
つづく