141201 初版 141201 更新

公倍数と公約数

整数 n が a の倍数にも b の倍数にもなっているとき,
n は a と b の公倍数であるという。
整数 n が a の約数にも b の約数にもなっているとき,
n は a と b の公約数であるという。
3, 4 の倍数 の列
k 0 1 2 3 4 5 6
3k 0 3 6 9 12 15 18
4k 0 4 8 12 16 20 24

2つの整数 a, b に対して,
積 ab は公倍数である。また, ab の倍数は必ず公倍数である。
したがって,必ず公倍数は存在し,有限個ではない。
正の公倍数を考えた場合,最小のものを最小公倍数という。
積 ab が a, bの最小公倍数の場合もあれば,そうでない場合もある。
5 と 8 に対して,40 は最小公倍数である。
(40 未満の自然数に公倍数はない)
6 と 8 に対して,48 は公倍数であるが最小ではない。
最小公倍数は 24 である。
5, 8 は 40 の約数である。
40 の約数で 5 と 8 の公倍数は40 以外にない。
6, 8 は 48 の約数である。
48 の約数で 6 と 8 の公倍数は48 以外にあって,それは 24 である。
このとき,2 (= 48 ÷ 24) は 6 と 8 の最大公約数である。
2つの整数 a, b で,積 ab が a, b の最小公倍数であるとき,
a, b は互いに素であるという。
このとき,a, b の最大公約数は 1 である。
2つの整数 a, b について,最小公倍数を l , 最大公約数を g とすると,
ab = lg が成り立つ。

法でみた倍数へつづく