141201 初版 141201 更新
ユークリッドの互除法
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整数
倍数と約数
ユークリッドの互除法
ディオファントス 1次 不定方程式
法でみた倍数
で考察したように,
次のことは同値である。
整数 a, b について,
a と b は互いに素である。
積 ab は a と b の最小公倍数である。
b を法としたとき aの倍数で 1 と合同なものがある。
ax + by = 1 を満たす 整数 x, y がある。 (
ディオファントス 1次 不定方程式
)
整数 a, b について,
最大公約数を d とする。
積 ab は a と b の最小公倍数の d 倍である。
b を法としたとき aの倍数で 合同な最小の自然数は d である。
ax + by = c を満たす 整数 x, y があるための必要かつ十分な c の条件は, c が d の倍数であることである。
5 と 8 は互いに素である。
積 40 は 5 と 8 の最小公倍数である。
8 を法としたとき 5の倍数で 1 と合同なものがある。
5x + 8y = 1 を満たす 整数 x, y がある。
6 と 8 の最大公約数は 2 である。
積 48 は 6 と 8 の最小公倍数の 2 倍である。
8 を法としたとき 6の倍数で 合同な最小な自然数は 2 である。
6x + 8y = c を満たす 整数 x, y があるためには c は 2 の倍数であることが必要十分条件である。
また,
b を 法とするとき
a の倍数と a - bq (q は任意の整数) の倍数は一致する。
これを互除法の原理という。
(ひとつの
説明
)
特に,
a, b の最大公約数と
a - bq (q は任意の整数), b の最大公約数は等しい。
互除法の実際
の例