130324 初版 130324 更新
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はしたの考えを深めると,2つの方向がある。
連分数展開小数展開である。
逐次・帰納的な考えがでてくるので, 数列のあとに学ぶのがよいのかもしれないし,
逆に,逐次・帰納的な考えはプリミティブな思想だから, できるだけ早い時期からスパイラルに学んでいくほうがよい。
中学入試のほとんどない本県では, 数列の考えは決定的に弱いというのが私の見立てである。

例1

\(a_1=\dfrac{17}{7}\) を帯分数で表すと, \(2+\dfrac{3}{7}\) である。 (17 = 7×2 + 3)
\(a_1\) の 小数部分は \(\dfrac{3}{7}\) である。
逆数(\(a_2\) とおく)を取ると \(a_2=\dfrac{7}{3} > 1\)
\(a_2\) の整数部分と小数部分を考えることができる。
n an pn: anの整数部分 qn: anの小数部分
1 \(\dfrac{17}{7}\) 2 \(\dfrac{3}{7}\)
2 \(\dfrac{1}{q_1}=\dfrac{7}{3}\) 2 \(\dfrac{1}{3}\)
3 \(\dfrac{1}{q_2}=3\) 3 0
\(\dfrac{17}{7}=2+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{3}}\)

例2

\(a_1=\dfrac{27}{10}\) を帯分数で表すと, \(2+\dfrac{7}{10}\) である。 (27 = 10×2 + 3)
\(a_1\) の 小数部分は \(\dfrac{7}{10}\) である。
逆数(\(a_2\) とおく)を取ると \(a_2=\dfrac{10}{7} > 1\)
\(a_2\) の整数部分と小数部分を考えることができる。
n an pn: anの整数部分 qn: anの小数部分
1 \(\dfrac{27}{10}\) 2 \(\dfrac{7}{10}\)
2 \(\dfrac{1}{q_1}=\dfrac{10}{7}\) 1 \(\dfrac{3}{7}\)
3 \(\dfrac{1}{q_2}=\dfrac{7}{3}\) 2 \(\dfrac{1}{3}\)
4 \(\dfrac{1}{q_3}=3\) 3 0
\(\dfrac{27}{10}=2+\dfrac{1}{1+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{3}}}\)
本質的に, 互除法と同値である。