等差×等比 型の数列と呼ばれる数列の和を求めてみる。
まず,その基本型
数列 {nrn-1} の和を求めよう。
r は 1ではないとする。
T = 1 + 2r + 3r2 + … + nrn-1
基本型の和 を一気に求める。
和を一気に求めるには,何かしらのアイディアがあるはずである。
先人のテクニックをそのまま使っていて,
あとは正確に計算せよといわれる。
それなら,もっと簡単で計算間違いの少ない方法
(バニシング法)
がある。
このページでは,従来のテクニックを記述する。
T - rT を考える。
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1 |
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2 |
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3 |
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… |
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n |
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T |
= |
1 |
+ |
2r |
+ |
3r2 |
+ |
… |
+ |
nrn-1 |
rT |
= |
|
|
r |
+ |
2r2 |
+ |
… |
+ |
(n-1)rn-1 |
+ |
nrn |
(1-r)T |
= |
1 |
+ |
r |
+ |
r2 |
+ |
… |
+ |
rn-1 |
- |
nrn |
一行目,第1項 から 第n項 まで n項 並べる。
二行目,r倍したものを n項 並べる。
したがって,
等差×等比型の基本型
T = 1 + 2r + 3r2 + … + nrn-1
とすると,
(1 - r)T = U - nrn … ☆
または
(r - 1)T = nrn - U
ここで,U = 1 + r + r2 + … + rn-1
すなわち,U は 初項 1, 公比 r, 項数 n の等比数列の和である。
基本型の和は,等比数列の和に帰着される。
一連の流れ,手法をパッケージにしたもので,
よく使うものは「公式」と呼ばれる。
(☆の導き方の説明だけのページ)
普通は,この方法を覚えている。でないと,自分で考案しなければならない。
ついでに, 頭の中に結果の式 ☆
が残っていれば, なおよい。
この和の求め方をΣ記号で表す。
\(\displaystyle{T_n=\sum_{k=1}^{n}kr^{k-1}}\),
\(\displaystyle{rT_n=\sum_{k=1}^{n}kr^k
=\sum_{k=2}^{n+1}(k-1)r^{k-1}
=\sum_{k=1}^{n}(k-1)r^{k-1}+nr^n}\)
hence, rTn = Tn - Un + nrn